小話

この間の土曜日だったろうか??宴会が若干早めに終わって、ほろ酔い気分の私はNの家へ向かっていた。22時30分くらいだったろうか。その日は台風の為に大雨が降っていたが、その時間にはもう雨も上がっていた。どうやら台風は逸れたらしい。


嫌な予感は感じていたと思う。いや確かに感じていた。
第6感で感じていた。



だが、ほろ酔い気分の為に注意していなかったんだと思う。



下水のすのこの部分、網と言った方がわかりやすいだろうか??その網の上部すれすれの部分まで土が盛り上っていて、それが長い年月をかけて固まっていて、さらに雨の為に非常に非情に滑りやすくなっていた。その滑りやすさたるや、まるで積もって固まった雪のようであった。



一瞬何が起こったかわからなかった。



わからないのはこの話にどう落ちを付けるのかということではなく、僕が足をスベらせて転んでしまったという事実のことであった。
そしてこの話も完全にスベっている。


嫌な予感は感じていたと思う。いや確かに感じていた。
第6感で感じていた。