正気の沙汰じゃない3
用を足し部屋に戻ると一同は、まるで最愛の恋人を事故で失ったような痛々しい、沈痛な面持ちだった。
友人のNは「トラウマが・・・」とか、わけのわからないことを口走っていた。
いよいよ気が狂ったかと思い、努めて陽気に振舞う。「まるで道化のようだよ。」シャアの言った言葉が思い出される。
どうも僕は自分の心境と逆のことをしてしまう性質らしい。天邪鬼というやつだ。
だがその性質が功を奏したか、一同に笑顔が戻る。
本当によかった・・・・
しばしDVDや旧いアルバムを見ながら談笑し、帰宅する。
今日の出来事は夢、幻か・・・だが確かにソレはあり、極限という程のストレスの中に身を置いた僕らは、少し大人になった気がした。英語で言うとgrow up!!
終わり